高橋さんご夫妻は、2年ほどかけて建て売り住宅を検討し真剣に購入を考えましたが、契約寸前にいわく付きの土地であったことが発覚し、とりやめるというアクシデントを経験しました。ちょうどそのころ奥様は、設計事務所を立ち上げた中学時代の同級生、大橋さん、田部井さん、中里さんと再会します。それがきっかけとなり、3人が所属する設計事務所studioLOOPとともに家づくりの再スタートを切ったのでした。
ご夫妻がstudioLOOPと相談しながら予算を考慮して購入した土地は、四方を囲まれた旗竿型の敷地で、建築が可能な部分の面積は24坪と限られていました。条件の悪い中で、いかに明るくて開放感のある住まいにするか。そしていかに周囲からプライバシーを守るかが設計のポイントとなりました。
ご夫妻は将来を見越して4つの個室を希望。そこで廊下などの無駄なスペースはいっさい排除し、個室はできるかぎりコンパクトにして、家族がともに過ごすリビングに多くの空間を割くというプランを提案しました。小さな玄関からLDKに入ると、高さ4.5mの真っ白な吹き抜け空間に迎え入れられます。隣家や南側に建つ集合住宅とその駐輪場からの視線を避けるため、1階部分にはあえて窓がつけられていませんが、南北面にハイサイドライトを設けました。これによってくもりや雨の日でも、照明なしで十分な明るさが保たれています。
4つの個室とルーフテラスには、リビングに露出した螺旋階段でアクセスします。半地下から2階まで半階分ずつずれるスキップフロアとなっており、移動がとても楽。また、それぞれがリビング側に小窓を持っているため、個室にいてもリビングにいる人と空間を共有できます。
「デザインされた家は飽きるのでは」と人から心配されていたというご主人ですが、引っ越し後1年たった今もまったく飽きることはなく、「螺旋階段を毎日楽しく上り下りしています」とのこと。奥様は白壁を生かした間接照明が気に入っていて、仕事で疲れたときは落ち着いた雰囲気に切り替えるなど、楽しんでいらっしゃいます。
studioLOOPは、様々な分野の専門家5人のユニットで、設計だけではなく資金の相談から土地探しなどのアドバイスもしており「その点でもたいへん助かった」とご夫妻は話します。高橋邸は、studioLOOPとしての作品第一号。初めての仕事とあって、高橋さんに不安がなかったわけではありませんでしたが、腹をくくって任せたのだそう。最後にご主人は「彼らは、私たちの夢を一緒に思い描き、それをかたちにしようと努力してくれました。だから任せようと思えたし、その決断は間違いではなかったと思っているんですよ」と語ってくれました。
| Data |
| ■設計データ |
| 家族構成 |
: |
夫婦 |
| 延床面積 |
: |
91.58u(27.70坪) |
| 構造 |
: |
木造2階建 |
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| ■外部仕上 |
| 屋根 |
: |
FRP防水 |
| 外壁 |
: |
ガルバリウム鋼板張 |
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| ■内部仕上 |
| 玄関 |
: |
床/モルタル金ゴテ 壁・天井/ビニールクロス貼 |
| LDK |
: |
床/バンブーフローリング貼 壁・天井/ビニールクロス貼 |
| 書斎 |
: |
床/モルタル金ゴテ 壁/ビーニルクロス(一部モルタル金ゴテ) 天井/ビニールクロス |
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| ■備品リスト |
| システムキッチン/オリジナル 照明器具/ヤマギワ、ODELIC、MAXRAY 衛生機器/TOTO、INAX 冷暖房機器/電気式床暖房(アルシステム)、冷房機器(建主支給) その他設備/電気温水器(HITACHI) |
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| ■工事費内訳 |
| 総工費 |
: |
19,100,000円 |
| 設計・監理料 |
: |
2,625,000円 |
| 総額 |
: |
21,725,000円 |
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撮影/石井雅義
取材・文/松川絵里
設計
studioLOOP建築設計事務所
http://www.studioloop.net/ |